# ONEなSSなんて書いてみました。 # みさき先輩シナリオをクリアしてない人は見ないでね :p # んーと、Finしたところから、エピローグまでの間の所です。 # 多分いろんな人が書いてるんだろうけど、今まともにネットできないから # 全然廻れないので。(ぉ とりあえず私はこういうふうに考えてるよ〜 # てな感じです。 # 2000/01/25製作開始 〜 2000/01/25最終更新 (途中) 「冗談…だよね…?」 でも、その言葉は届くことはなかった。 私がアイスを持ってきた、その先にはもう…誰もいなかった。 「……」 静かに風が吹いた。 ふと、桜の花の香りが強くなった気がした。 …見た人からら、どんな風に見えるんだろう。 それを教えてくれる人は、そこにはもう居ない…。 私は、そのまま前にあるベンチに座った。 「…浩平…君…」 どこに…行っちゃったんだろう…。 …ずっと一緒だって…言ってくれたのに。 何も考えられなくなって…、 そして…何時間が経っただろう。 「川名…先輩…?」 不意に、声をかけられる。 呼ばれたその声に、聞き覚えがあった。 「あ、やっぱり先輩だぁ」 嬉しそうに近づいてくる。 …この特徴のあるしゃべり方は、演劇部の後輩の子。 「どうしたんですかぁ、こんなところで」 明るい声で、そう訊ねる。 「…うん、ちょっとね」 これしか、答えられなかった。 「はぇ」 困ったようにそう呟く。 「…もうすぐ、日が暮れちゃいますよ?」 「あ、もう…そんな時間なんだ」 今日は、夕焼けなのかな… 「夕焼け、綺麗ですよぉ」 「…そうなの?」 「みんな、真っ赤です」 …そうなんだ。 その言葉は、出てこなかった。 冷たい風が吹いていた。 「…あの、ちょっとお願いがあるんだけど…いいかな?」 「はい?」 春の日の暖かさも、もうここにはなかった。 私は、呼んでもらったタクシーで家に帰ることになった。 「オレはずっと先輩の側に居る」 その言葉だけが、回らない頭の中を駆け巡っていた。 家に帰っても、ずっと部屋に隠っているだけだった。 「みさきがご飯食べないなんて…」 お母さんも驚いてたけど、一番驚いてるのは私自身かも知れない。 …食欲すら、湧いてこない。 そんな中、いろいろ考えた。 けど、何も浮かんでこなかった…。 …じっとしていると、いつの間にか昨日のできごとが頭の中を走っていた。 「…先輩、明日二人でデートしないか?」 「…どこへ行くの?」 「先輩が行きたいと思う場所」 「私が行きたい場所は怖いところなんだ」 そう、昨日までは…。 私は、外にあんな場所があったなんて知らなかった。 場所によって、風が違うことも…。 どうして屋上が好きだったのかも…。 ……でも… 「オレがいるから」 この言葉は、嘘だったのかな…。 「オレがずっと側にいるから」 うぅん、違う。その言葉は嘘じゃない。 「…だって、浩平君は嘘つくのヘタだもん…ね…」 思わず、そんな言葉が口から出てきた。 気がつくと、私の頬を伝っていくものがあった。 「ぁ…れ…?」 悲しくて、 切なくて、 もどかしくて、 そんな思いが、結晶になって…。 何も考えることはできなかった。 考えようとしても、もう何も浮かんでこない…。 頭が、混乱していた。 …あの時と、同じ。 辛くて、 なぜだか、涙が溢れて、 ただ、時だけが流れて…。